2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ご冗談でしょう、ファインマンさん リチャード・ファイン

ノーベル賞を朝永振一郎とともに受賞した物理学者ファインマンが思い出を綴った自伝的エッセイ。 ファインマン少年は、ラジオの裏をあけ、いじるたびに手を休めて考えた。また、10代のときに三角法を解きながら、その数学記号が気にくわなくなって、自分で記…

完本・文語文 山本夏彦

名コラムニスト山本夏彦が、兆民先生、聖書、二葉亭四迷、樋口一葉、萩原朔太郎、佐藤春夫、訳詩集、中島敦等の名文を引き、文語文の力強さを述べる。 山本夏彦コラムの名調子が文語文によって培われたものなのもよくわかる。文語文の魅力とともに、ぐいぐい…

使える武術 長野峻也

著者初の新書。これまでの著作の総括本のような趣もある。武術の技の数々は、積年の厳しい修行を経なければ身につかないものではなく、その理論を知り、コツを学べば、年齢性別にかかわらず、誰でもすぐに実践できるという、これまで述べられたことがここで…

弩 下川博

弩(ど)とはボーガンのような武器のこと。 時は南北朝時代、因幡の国の智土師郷(ちはじごう)の物語だ。 子持ちで男やもめの百姓吾輔、鎌倉のそばの称名寺からやってきた光信、 楠木正成の郎党の義平太とその妹小萩らが登場し、前半は村おこしの成功物語で…