2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

今宵、あの頃のバーで 先崎学

週刊文春連載の人気エッセーの最新刊(連載は10年500回を超えた)。 あいかわらずの面白さで、将棋の現役プロ棋士の生活と意見が描かれている。 近作「千駄ヶ谷市場」は、とてもわかりやすいと喜んでいたが、執筆の苦労が語られている。 大変な労作だったの…

文章読本さん江 斎藤美奈子

「『いよっご機嫌だね、大将!』と思わず肩を叩きたくなるような雰囲気が文章読本にはただよっているのだ」 とあるが、そこを揶揄して、祝「文章読本」執筆○○さん江という意味合いで、本書のタイトルがつけられた。 文章読本執筆者といえば、文豪、大ベテラ…

木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか 増田俊也

「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」といわれた不世出の柔道家木村政彦の名誉のために書かれた本だ。 力道山戦とは何だったのか、木村政彦とは、いかなる柔道家だったのか、7百べージ弱の大著を感じさせない面白さ。 やはり圧巻は、1951年ブラジル…