雨ン中の、らくだ 立川志らく

立川談志の弟子、立川志らくによる全十八章からなる談志論。
各章には、すべて志らくの好きな談志の落語のタイトルが並ぶ。(第一章松曳き〜第十八章芝浜)
これが、志らくの入門から前座、二つ目、真打昇進、現在に至るまでの
青春物語とともに語られる。
盟友、立川談春の「赤めだか」に対してこれは「青めだか」です、なんて
フレーズは前書きにあるが、談春への思いや、これまでの関わりも興味深い。
http://d.hatena.ne.jp/nayuta-mahiro/20090911

「落語とは人間の業の肯定である」
「落語とはイリュージョン」
談志の落語論を最も理解しているのは自分だとの自負が随所にみえる。
談志の落語の魅力、凄みを熱く語る描写は、大変な芸であり、筆力だ。
タイトルは、談志が「らくだ」の中で、登場人物らくだの、雨の中にたたずむ姿を描いた凄いシーンからとられている。

雨ン中の、らくだ

雨ン中の、らくだ