自分を生かす古武術の心得 多田容子

居合道三段、柳生新陰流兵法、手裏剣術を学ぶ時代小説作家、
多田容子が古武術についてわかりやすく論じる。
「武術は一つの感覚を身につけると、何年たっても使える」
古武術の稽古は、頑張って身体を鍛えるというよりは、
注意深く感覚を研ぎ澄まし、いかに無用の動きを排除するか、
という習いだと、私は理解している。」
など、なるほどと深くうなづく指摘が随所にある。
そして、基本の型は最後にできたもの、という内容と
型稽古の重要性とむずかしさの説明も納得のいくものだ。
初伝に奥義ありとはよくいわれることであるが。
・体軸の意識と姿勢
・仰向けでの尻の吸収
・武術的運足法の一例
・肩甲骨を前後に動かす運動
など、図解を示してのわかりやすい説明は、すぐに実行できるもので
あり、ものすごく参考になった。

自分を生かす古武術の心得 (集英社新書 429H)

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