喜劇新思想体系 山上たつひこ

「がきデカ」で一世を風靡している少し前から描かれていた
山上たつひこの傑作ギャグ漫画だ。
虫歯のために、ほっぺたがパンパンにはれてしまい、主人公が歯医者にいったところ
「はいはい」といわれてズボンとパンツを脱がされ、おチンチンをみられ
「うーん、大丈夫ですよ、すこし、オナニーのやりすぎで赤くなっているけどね」
「先生、そうじゃなくて、わたし、歯が痛いんです」
すこし、間があいて、相手の顔をみて
「はっ？」
という場面で、5分間くらい笑ってしまった記憶がある。
このほか、男性の一物のリアルなシルエットなど、なかなか当時としては
過激な表現もあり、刺激的な作品だった。

喜劇新思想大系 完全版(上巻)

喜劇新思想大系 完全版(下巻)

このほか
「半田溶助女狩り」も傑作である。
「静かな股間の森のかげから、もう起きちゃいかがとカッコが鳴くう〜♪」
と、いきなり歌いだし、パカーンと殴られるシーン。
床を這いながら、股間をすりつけながら「これがまたいいのじゃ」と
這い続けるシーン。
これらも5分間くらい笑っていた。

半田溶助女狩り the complete edition

ちなみに、山上たつひこは、最近「中春こまわり君」を書いているが
その間、小説も書いており、「それいけ太平」などは、山上ワールドを小説世界で
現出していてうれしくなった。

中春こまわり君 (ビッグコミックススペシャル)

それゆけ太平 (講談社文庫)