ワタリ 真田剣流  白土三平

カムイ外伝が映画化されて話題となっているが、抜け忍カムイの孤独な逃亡生活
と非情な忍者の世界を描いたこの作品は、1965〜66年に少年サンデーに連載され、
のち、1982〜86年にビックコミックに連載されている。私としては、当初の
少年サンデー連載のころの絵のタッチが好きだ。変移抜刀霞斬り、飯綱落とし
というカムイの必殺技は、かっこよかった。

ということで、1960年代の作品「ワタリ」は好きな作品で、小学生のころ、いつも
ワタリの絵を描いていた。(すでに連載は終わっておりコミックで読んだのだが)
髪の毛のタッチが難しいのだ。
伊賀の里に仕組まれた陰謀に対して、ワタリ一族の少年忍者ワタリと、ワタリから「じい」
と呼ばれる忍者四貫目(しかんめ)の活躍を描く。
謎のゼロの忍者と戦い、やがて、陰謀の黒幕があきらかとなる。
ちなみに、この伊賀の四貫目は、「サスケ」にも登場する。

ワタリ (1) (小学館文庫)

ワタリ (1) (小学館文庫)

同時期には、風魔の太郎(風魔の小太郎の息子)が活躍する「真田剣流」があり、
こちらも面白い。原因不明の高熱により次々と豊臣方の大名を死なせていく「丑三の術」
の謎に迫っていく。服部半蔵率いる伊賀忍者と戦い、風魔は、忍者全体をまもっていく
一族として登場し、圧倒的な力量をみせつける。忍者たちの集会には、あの「サスケ」
の父親大猿大助が登場する。その続編が「風魔」で、風魔一族の壊滅をもくろむ犬丸半蔵との戦いが展開される。
美少年、二階堂主水も「真田剣流」に引き続き登場する。