史記 武帝紀 北方謙三

漢の武帝の時代、匈奴との戦いに武勲をあげた将軍衛青が武帝に見出されるところから
物語は始まり、現在2巻まで出版されている。衛青の甥の霍去病も、軍事の天才として頭角を現してきている。
西域に派遣された張騫は苦難のすえに帰還を果たし、司馬遷も登場してこれからの展開が楽しみだ。

史記 武帝紀〈一〉

史記 武帝紀〈一〉

史記 武帝紀 2

史記 武帝紀 2

漢の武帝の時代については、吉川幸次郎の名著「漢の武帝」があり、
達意の文章でその時代について魅力的に解説してくれている。
小説の背景の理解が深まるが、
史記 武帝紀」の登場人物の人生がわかってしまうので、
それがいやな人は、完結してから読んだ方がいいかもしれない。

漢の武帝 (岩波新書 青版 (24))

漢の武帝 (岩波新書 青版 (24))

小説では、中島敦の名作「李陵」があり、同時代の匈奴との戦いが描かれてるが、
こちらは、司馬遷が登場する。

李陵・山月記 (新潮文庫)

李陵・山月記 (新潮文庫)

このほかでは、塚本青史の力作「霍去病」も忘れてはならないだろう。