血涙十番勝負 山口瞳
中原、米長時代が到来する前、いまから三十年以上前に、
当時の一流棋士と飛車落ちで対局した十番勝負の自戦記だ。
敗戦が重なり、自分のふがいなさに、連載をやめようとする
など、その勝負に対する真剣さが好ましい。
そして、本人がこれは棋士銘銘伝のつもりで書いていると
あるとおり、対局する棋士たちのことを、実に魅力的に紹介している。
- 作者: 山口瞳
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2002/09
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「血涙十番勝負」がないのは痛いと、うらやましがったそうだ。
飛車落ちで3勝をあげ、この後、角落ちによる「続血涙十番勝負」
へと続く。
すでに、絶版になっているが、「棋士、その世界」中平邦彦と
あわせて読むと、当時のプロ棋士の魅力がよくわかる。
- 作者: 中平邦彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1979/07
- メディア: 文庫
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