人生の棋譜この一局 河口俊彦

1990年から1994年までの将棋界の有様を描いた本書を
将棋界ウォッチャーとして、引き込まれるように読んだものだ。
現役棋士でありかつ文才のある人物がプロ棋士の対局について
文章を書いてくれることは、多くの将棋ファンが待ち望んでおり、
その意味でこの著者の一連の作品は、貴重なのだ。
また、読んで分かるように、プロ棋士の銘々伝的な特長もあり
ユニークな棋士のプロフィールもわかるようになっている。
対象となっている時期も、米長名人が誕生し、それを若き羽生が
奪取し、7冠へまい進しようというところまでをとりあげており
大変興味深い。
将棋界に興味のある人でまだ読んでない人、必読の書なのだ。

人生の棋譜この一局 (新潮文庫)

人生の棋譜この一局 (新潮文庫)