人生、成り行き 立川談志

「談志自らを語る」という内容を文章で読むのも面白い。

人生、成り行き―談志一代記

しかしやはり談志は、DVDやCDで語りを直接聴く方がいい。
いまや休養中でライブを観れないのは本当に残念だ。

CD、DVDは、（本書で本人も言っているが）アラフィフ
（五十前後）のころが、やはりひとつのピークを
迎えて、お勧めなのだろう。

立川談志 古典落語特選 2 [DVD]

ただし、十八番のひとつといわれる「居残り佐平次」は
さらに若いころの話の方がいいのではなかろうか。
まだ談志が四十台だと思うが、NHKのラジオ放送をテープ録音
して聴いていたのだが、これがあまりに面白くて擦り切れる
まで聞いて、いま手元にない。
このあと、還暦のころのライブを1回、ひとり会CDやビデオも
聞いたり観たりしてみたが、かつて聴いた録音テープの躍動感
あふれる佐平次が一番いいように思える。
（記憶は美化されるということもあるだろうが）
生身の人間の演じる芸というのは、こういうことがあるから
旬の人のライブは何をおいても観ておくべきなんだろうなあ。